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2002年センター試験 地理Bについて(2002年1月20日記載)

 昨年に引き続き、今年も解説を行います。
 予備校の解説では、いずれも、昨年並みないし易化した、という評価ですね。メールをくれた受験生もそんな感じでした。
 私は、縮小した新聞で解いたため、図や写真がよくわからず、ミスってしまったところがありました(^_^;)。幾つか、迷う問題があり、確かに例年並みかなとは思います(難しくなった、ということはないでしょうね)。
 3社(河合塾、代ゼミ、駿台)では、代ゼミが一番詳しいですが、ここは地理Aがありません。これらの解説も参考にしながら以下記します。なお、3社のURLは次の通りです。
 
河合塾(以下K)
http://www.kawai-juku.ac.jp/nyushi/center/02/analysis/532.html

代々木ゼミナール(以下Y)
lhttp://www.yozemi.ac.jp/nyushi/center/bunseki/chiri_b.html

駿台予備学校(以下S)
http://www.sundai.ac.jp/yobi/dn2002/bunseki/chirib.htm


●全体構成 Kより
 
大問 分野
マーク数
第1問 北ヨーロッパの自然環境と人々の生活 20
第2問 世界と日本における貿易と産業活動 20
第3問 アジアを中心とした地域における自然と人々の生活・文化 20
第4問 世界の人口と都市化 20
第5問 釧路を中心とする北海道東部の地域調査 20
合計 100 35
●全体的傾向
 上にも書いたが例年並みないし易しくなったとという評価である。
 Kは次のように書いている(赤字は山尾先生)。
『出題傾向、難易ともほぼ昨年並み』
図表問題については昨年より判読に要する時間が短くなったが、知識量が要求される問題が増えたため、難度はほぼ昨年並みと考えられる。
昨年度と出題傾向、問題形式とも類似しており、難度もほぼ昨年並みである。大問数、マーク数も変化はない。例年通り基本的知識で解答できる素直な良問が多いが、昨年に比べるといわゆる一般常識で解答可能な問題が減り、地理的知識を必要とする問題が増えたので、きちんと学習した受験生がより報われるようになった。
 Yはどうか。
昨年度と同程度の難易度
深く考えさせる問題や解くのに時間のかかる問題が少なく,昨年度同様,比較的取り組みやすかった。
◎ 組合せ形式の問題が昨年より倍加し,9択問題も数年ぶりに復活した。
◎ 一部にやや解答に迷う問題があるものの,特別難しい問題もなく,全体の難易度そのものは、従来よりも易化した昨年度並みといえよう。
◎ 昨年度にも増して知識問題が増えたので,理系の受験生にはやや負担だったかもしれない。
◎ 相変わらず,図・表・写真がふんだんに用いられ,幅広い知識が求められている。したがって,地理の全範囲を学習しておかなければ高得点が取れないことにかわりはない。
 組み合わせ形式の解答法は、慣れていないとイライラするし、不注意ミスを誘いやすいので、訓練が必要だろう。
 最後にSから。
(出題形式)昨年増加した組合せ問題がさらに増加(9→15)し、6択の問題も大幅に増加した(6→17)。図表を使用した出題が増加した反面、文章選択問題は減少した。地形図の出題は例年通り設問レベルの出題(一つの設問で問題が完結している)であった。
(分野)自然環境と産業を絡めた出題が増加した。
(問題量)特に変化なし。
(難易)組合せ問題が増加したが、正誤がはっきりしているものが多いため難化にはつながらず、解答にも時間がかからないことが予想され、全体的に昨年より易化。
 Sは、はっきり易化と言っている。
 以下、大問ごとに見ていこう。
●第1問 北ヨーロッパの自然環境と人々の生活
北ヨーロッパの自然を中心とした地誌。一昨年の本試、昨年の追試に続いて外国製の地形図が使用され、等高線の読み取りが試された。初めて出題された地域であるが基本的知識で十分対応できる。(K)
問1 易 
問2 易 フィヨルドについての基本 (カ、キはどこかわかるだろうか)。
問3 Yは「平易な読図」としている。Kも「基本的知識で十分対応できる」と書いている。私は、新聞の小さく縮小された図を見ての解答だったので、目が疲れた(^_^;)。Cの「水平距離は1kmよりも長い」は、図上2センチ=1kmから判断するしかないが、実際の問題では十分判断できただろうね。
 なお、地図上に引かれている格子は、読図とは無関係である。
問4 一瞬とまどったかもしれない。Yは「白夜と極夜の知識があれば正解できる」としている。A、Bは直線であり、自然現象を示すのにいかにも不自然。ある時期が、一日中、夜or昼になることを示している図はどれか、ということから判断すればよい。似たような形になる図にサーモアイソプレス図というのがある。
問5、6 それぞれの国の産業の特徴は明瞭だから、易だろう。9択になっているが、実際には2ないし3択である。
問7 Yは「フィヨルドの景観がわかれば平易である」としている。新聞(朝日)では分かりづらい。Bはスイスかオーストリアか(とりあえず新聞での判断)。
●第2問 世界と日本における貿易と産業活動
昨年は出題されなかった工業を中心とする問題であるが、統計資料の判定は決め手がわかりやすく、基本的知識があれば正解できる。日本企業の海外現地法人数の変化に関する問題は、4年連続して出題されている。(K)
問1 易。アメリカで自動車、日本や韓国で船舶ということがわかる。中国の粗鋼がわからなくても、もう判断できる。
問2 国と、年次的変化を聞いている。内容からアメリカは@、Bとわかる。ではA、Cのいずれが98年か。この間、工業化がより進んでいることを考えれば、機械類や鉄鋼の多いAと判断できる。
問3 難 Yは「一見難しそうだが,アジア諸国の台頭を念頭におこう」と解説しているが、これは十分な説明になっていない。ともにトップのLはアメリカだから除外。Mは、89年にも99年にもでている。 これが89年にしかないNや99年にしかないOとの違い。と言っても判断は難しい。タイとはこの件  では”つきあいが古い”ことを知っていないと解けないということだろう。
問4 Yの説明でよいだろう。「繊維,輸送機械の突出した値から判定できる」。
問5 易。紛らわしくない。
問6 易。ミエミエの誤文あり。
問7 やや難。判断・推理すれば、正解を選べるが、悩む受験生は案外多かったのではないだろうか。東京や大阪などが白(小)だからZが農業ということはすぐわかるだろうが、あと二つは地図としての違いはあるものの、すぐにわかっただろうか。この問題などを考えると、Sの「統計を使用した問題が多数を占めたが、受験生も見慣れた判断のしやすい指標であったため、解きやすかったものと思われる」は、必ずしも納得できない 。
●第3問 アジアの自然と人々の生活・文化  
問1
やや難 断面図だが、経線にそった大円というのが珍しい。これで世界1周ということ、インド半 島を通っているというから、ヒマラヤ・チベットの高度から判断できる。やや難と書いたが、実は正答率は高いかもしれない。
問2 地球を一周という図に、インドが4つもでてきて、ちょっと面食らったかもしれないが、夏のインドの季節風の向きがわかっていれば、間違うことはないだろう。
問3 定番の(古くからの)中国の農業地域区分図である。この区分線を直接は覚えていなくても、十分見当はつくだろう。Bは1月だから10°か20°かならわかる。Aは年降水量だから、100か400か、1000かの選択肢なら、無理なく選べるだろう。
問4 易。Yは「グラフのみでも判定できるが,写真が添えられているので容易である」としている。
問5 新聞では分かりづらいが、実際は大丈夫だろうか。Yは「各国の特徴から判定しやすい」としている。
問6 易 Yは、「本大問中で最も基本的な問題といえる」としている。中国は豚、インドは牛、中央アジアは羊、という大ざっぱな理解で十分か。
問7 易。インドの肉・魚の消費量の少ないことはわかるだろう。韓国とサウジアラビアで決めること になるが、魚が少ないのはどちらかが決め手になる。言うまでもないだろう。
●第4問 世界の人口と都市化
世界の人口と都市化に関する問題としては統計問題が少なく基本的内容である。文の正誤判定、図表の読み取りともこれまでに比べるとかなり易しい。(K)
問1 一見、選択肢が多いようだが、@はあきらかにちがうので除外(まだ前年より減ってはいない)。1995年に何億人になっているかを見ればよい。60億人にはなっていないが、それに近いということは知っているだろう。そう考えると一つしかない。参考までにYの解説。「世界人口が1987年に50億 人,1999年に60億人を突破したことがわかれば正解できる」。受験生はこの位の推移は頭にいれ  ているだろうか。
問2 易
問3 見当がつくのではないか(解説になっていないが(^_^;))。
問4 易。Yは「ほぼ常識問題」としている。
問5 やや難 @は日本 Cはアメリカというのはわかるだろう。問題はA、Bである。人口密度は3倍近い開きになっているが、普段、インド、インドネシアの人口密度など気にしていなかったかもしれない(それぞれの人口は知っていても)。Yは、「インドネシアの人口は約2億人,面積は190万平方キロであるので,人口密度は100人強となる」という正攻法の解き方を述べているが、面積を知っている可能性は低いので、最後はエイヤとヤマカンで行くしかないかもしれない(^_^;)。
問6 易。誤文は明瞭である。
●第5問 日本 北海道東部の地域調査
昨年の第5問とほぼ同じ形式、内容の地域調査の問題で、地域調査の形をかりた日本地誌の問題である。地形図の読図は難しいものではないが、問4の焼津と長崎の判定はやや難しかったと思われる。(K)
問1 易 念のためYの解説を。「Aは夏季に降水量が少ないことからローマ,Bは寒暖の差が大きく,通年降水量が少ないことからウルムチと判定でき,Cが釧路となる」。
問2 新聞の縮小した地図は読みづらいが、上にあるように「読図は難しいものではない」(K)、「平易で,判断に迷う文はない」(Y)。@の「釧路川右岸の扇状地」を良しとした人はいないだろう。
 ちなみに、右岸、左岸は大丈夫ですね。
問3 易
問4 Kは、焼津と長崎の判断をやや難としているが、焼津のマグロという判断があれば、問題ないだろう。Yは次の通り。「焼津が遠洋漁業の基地であることからP,寒海性の魚の水揚げの多いQは釧路,暖海性の魚の水揚げの多いRが長崎である」。
問5 易
問6 それぞれ特徴的な都市が上がっている。大都市、衛星都市(住宅都市)、地方の中心中心都 市。釧路から他市町村へ出ていく割合が少ないのは常識的に?わかるだろう。

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