第50回 高等学校教育研究大会
 
                             2000年12月2日
                             社会科 田代 博
 
デジタル時代の地図学習の基本

1.対象   1年2組 男子21名 女子20名
       比較的おとなしく、秩序だったクラスである。

2.主題   地図理解の基本となる地図投影法、特に方位概念について
  
3.関連する学習指導計画(2年次の沖縄修学旅行に向けての特別講座)
 (1)総論  中学時代に学習してきた事項の復習、地名・人名
 (2)自然  気候を中心に。現在、沖縄特別講座の前は気候を学習中
 (3)地理  地理 地図で見る沖縄 地図の原理---方位
 (4)産業・地誌 いわゆる地理的考察
 (5)歴史・社会 近代の歴史、沖縄戦および基地問題
 (6)民俗・文化 クラスにより、「実技」なども実施

4.年間計画 
   ほぼ教科書に沿って実施。但し、夏休み前は「蓼科生活」のための特別講座が
   あり、今回沖縄の特別講座を行うため、第1章(現代世界と地域)、第2章(世
   界の人々の生活・文化と交流) あたりで終わってしまう。
   地理受験生が比較的多いので、残りは3年次「世界地理」(2単位)で対応。
 
5.教科書
  『地理A改訂版』(教育出版)、『高等地図帳 最新版』(二宮書店)


6.本時の指導
(1)5分間スピーチ 出席番号順に毎回授業開始時に実施            
(2)沖縄の置かれている「位置」を様々な地図表現を通して考えさせる。
    特別講座5限の沖縄戦・基地問題などへの問題提起。
(3)地図投影法の基本の一つである方位概念と、それの地図化(正方位図法)に
    ついて、様々な資料を用いて理解させる。この分野におけるパソコンの有効
    性・意義と問題点についても概要を理解させる。

●導入  沖縄平和祈念資料館の地図に関する展示のビデオ上映
       
●展開 1 那覇中心の世界地図について(p23)
        質問や解説 (縮尺についても復習)
                     《パソコンシミュレーション》
     2 那覇中心の地図の考察(p23)
       図法的観点だけでなく「社会的視点」からも考察
     3 方位の原理について(p24)
                     《風船式地球儀》
    4 方位図法の作成と見方について(p24)
                   《パソコンシミュレーション》

    5 誤りの多い方位に関する地図・説明の事例、資料例紹介(p25〜29)
                   《パソコンシミュレーション》

●まとめ *「位置関係」の重要性を把握するには、地図の選択が重要。
      *特に、縮尺や方位は誤解しやすい概念であるので、地球儀も使いながら
       正しい理解をすることが大切である(地図を活用していく上での大前提) 
      *球面を平面に写す地図の分野ではパソコンの効果的な使用法が課題。
                    《パソコン・パワーポイント》

※ 展開の具合により、パソコンの使用は変更あり

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(授業プリント)

                                         地理プリント−23(左側)
3 地理 地図で見る沖縄 地図の原理−−−方位

(1)世界地図の中の沖縄
<1>平和祈念資料館エントランスの「地図」 (ビデオ)
    小縮尺から大縮尺へ
  
<2>沖縄中心の世界地図 (那覇:26°12′N、127°41′E) (geostudioにより作成)

・図法名:(1           ) 
・この地図の直径の図上の長さ約6.6cm
 →縮尺は(2           ) 
     (地球一周=4万q)
・他の図法でなくこの地図を使う理由
 (3                    ) 

           
<拡大図>
・等距圏の間隔は?
(4         )




・気づくこと
(自由記入)

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                                               地理プリント−23(右側)
●この地図からこのような見方もできる

 (「沖縄魂」が語る日本 から地図と文章を若干引用)(省略)
           

<3>那覇から見た東京の方位(6      )
<4>東京から見た那覇の方位  
   北東の反対だから(7     )と単純には
  言えない(それが可能なのは平面上)。
   
   東京中心の正方位図法で判断しなくては
  ならない(左図) 

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                                               地理プリント−24(左側)
(2)方位の原理 (教科書20ページ側注)

<1>A点から見たB点の方位
(必ずどこからどこを見るかという視点が必要)
(定義)






・一般的に方位は(2    ) で表現できる
        NαE(W)
 あるいは北を0として数字だけで表現すること
 もある。270度の方向など。
・「大円」は大丈夫ですね。大円でないものは「小円」

<2>正方位図法 (教科書20ページ)
・方位を示す角度(2つの大円の作る角度)      
 が地図上でもそのままの大きさで表され        (左のことを示す図あり)(省略)
 ている地図  (復習)正〜図法の意味
・そのためには、中心(方位の基準になる点)
 において平面をあて、地球儀の中心などから
 光をあてて投影すればよい。

・極中心の場合の作図
    経線は?(3            )         (左のことを示す図を書かせる欄あり)(枠省略)
 
     緯線は?(4           ) 
 
※極中心の場合を(5     )という。

・わかること。緯線の間隔の取り方によって、
  (6         ) にもできるし、(7           ) にもなる
  (具体的形は地理プリント−25 参照)

・極中心の場合の“問題点”
方位図法としては意味をなさない。何故か。
 (8                                           )

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                                               地理プリント−24(右側)
・この地図が力を発揮するのは、任意の点中心の(9        )の場合。 
・正軸のように簡単に作図はできない。経緯線網は非常に複雑になる。
<3>那覇中心の斜軸正距方位図法を見て

 A.那覇からの方位はどのようにすれば、求められるか。
   (10                                             )
 B.東京から見た、真東の国は?(11               )          
 C.東京から見た、真西にあるアフリカの国は?(12                 )
 D.この地図の外側の円(円周)は何を意味しているか。(13            )
 E.この地図の直径は、実際には約何キロか。(14                  )
・この地図は、方位の性質から、地図の中心からしか距離と方位を測定できない。
  その都度、その地点中心の地図を描く必要がある(今はパソコンで容易に可能)。
┌────────────────────────────────────┐
│ <1>方位は相対的概念 │
│ <2>世界地図上では「通常の方法」で距離や方位は測れない→専用の図法が必要。 │
└────────────────────────────────────┘

 以下、参考プリント数枚あり。省略     

 (外務省のホームページの沖縄サミットのお粗末な間違いや、地図論争も紹介)  




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